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zoom RSS 凡人として生きるということ 押井守 幻冬舎新書

<<   作成日時 : 2009/03/09 12:30   >>

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子犬との関わりを絶ってしまった。犬なんていつでも飼えるさと、とりあえず将来の可能性に留保して、今は子犬との生活を拒絶した。
さて、あなたはいつか犬が飼えるだろうか。それはわからない。飼えるかもしれないし、飼えないかもしれない。ただ確実にいえるのは、その子犬とは二度と再び会うことはできないということである。
確かに、子犬を連れて帰らなかったことで、あなたの暮らしは昨日までの暮らしと何ら変わらない、穏やかなものになったかもしれない。だが、子犬を連れて帰っていれば、もっと楽しい、豊かな生活があったかもしれない。
あなたは何も捨てていないようで、実は大きなものを捨てている。少なくとも、何も選択しないうちは、何も始まらない。何も始めないうちは、何も始まらない。
子犬は単なるたとえ話であって、これは人生のあらゆる局面にいえる真実だ。もっといい女の子が現れるかもしれないと、いつまでも彼女を作らないようでは、いつまでも彼女は作れないし、いつまでも結婚できない。いつまでも結婚しなければ、いつまでも子供が生まれない。
もっといい家が見つかるかもしれないと、いつまでも家を買わなければ、いつまでも家を買えない。
人生とは何かを選択し続けることであり、そうすることで初めて豊かさを増していくものであって、選択から逃げているうちは、何も始まらないのだ。要は選択する、つまり外部のモノを自分の内部に取り込むことを拒絶してはダメだということだ。
他者をいつまでも排除し、自分の殻の中だけに閉じこもっていては、本当の自由を得られないことはすでに述べた。結果的に結婚していようがしていまいが、そんなことはどうでもいいことだ。ただ「いつだって結婚くらいはしてやる」「他人の人生を背負い込むことぐらいはできる」という気概をもって生きていなければならない。
家路を急ぐあなたの足元で、小さな生き物がくんくんと鼻を鳴らしながら、あなたのぬくもりを求めている。あなたはそのとき、躊躇なく子犬を抱き上げる。量の手のひらを通じて、小さな生き物の体温と鼓動が伝わってくるはずだ。
そのほのかなぬくもりは、犬なんか換えないと抱き上げなかった、先ほどのあなたには得ることができなかった感動だ。この感動を得ることが、人生を生きる最大の目標であり、収穫である。

凡人として生きるということ (幻冬舎新書)
幻冬舎
押井 守

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ウソを付かないで生きていくことなどできないことを、世の中の人は誰でも知っている。日常のあらゆる局面にウソは存在する。
誰もが正直者になったら、必ず誰かを傷つけることになる。心に思ったことを包み隠さず正直に話したら、社会は成り立たなくなる。それほどまでに、ウソは必要なものだ。
ついてもいいウソと悪いウソがあって、大人になれば、それは誰もが自然と使い分けるようになる。「ウソをついてはいけない」という教えそのものが、実はウソだったと気づく。
大人になるということは、そのあたりの機微がわかるということだ。

少なくとも映画監督という立場を得て、人様の目に自分の作品を触れてもらえる機会を得たのはなぜか。それは僕が、映画というものに飽きなかったからだ。美しい言葉でいえば、映画に対する情熱を最後までなくさなかったからである。
それしか、僕が他の人に対して優れた点はない。映画を観続け、映画を語り続け、映画にかかわり続けた。そして、そのことに飽くことはなかった。これだけが僕のいわば「才能」であって、演出とか曲本とか、そういうことについて初めから、特別の才能を持ち合わせていたわけではない。
「眠っている才能」などという表現を耳にすることがあるが、もしも本当に、何億人かにひとりの才能がどこかに埋まっていれば、その才能は必ずひとりでに輝きだして、埋もれてしまうことを拒むはずだ。きっと誰かに発見されるはずなのである。だから、ホンモノの才能がどこかで眠り続けているはずはないし、残念ながら、その才能の持ち主があなたである確立はほぼゼロに等しい。
つまりほとんどの人は、才能などとは縁の無い場所で一生を過ごすことになる。
要するに、映画が好きだった。というだけの話に過ぎない。僕は映画が好きだった

上記は全て、広く映画監督として知られている押井守さんの著書幻冬舎新書の「凡人として生きるということ」の中から抜粋編集したものです。
広く一人でも多くの人にこの、情熱に満ちた本を手にとってもらいたいです。
押井守さんの気概、映画への情熱、とくに私がひかれたのは、「ウソをつくなと教える」ことの嘘の部分です。
これらの著書のほんの一部分にすぎません。ぜひ、読み通してください。

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