Take it ez !

アクセスカウンタ

zoom RSS 明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子 太田治子著 朝日新聞出版

<<   作成日時 : 2010/02/19 08:19   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

太田 治子おおた はるこ日本の作家。神奈川県小田原市の生まれ。
「斜陽」の主人公「かず子」のモデル太田静子の娘。父は太宰治。当時妻子のいた太宰は文学を志す静子との関係が生じ、生まれてきた娘に、「治」の一字を与えて認知した。
幼い頃から静子の影響で絵画に親しみ、それが元で1976年からNHK「日曜美術館」の初代アシスタントを3年間務める。美術に造詣が深く、多くの美術書やエッセイ、フィクションを著する。 
82年、母が死去。1986年、母の思い出をつづった「心映えの記」で第1回坪田譲治文学賞受賞。同作品で、直木賞の候補にもなった。
著書
手記(十七歳のノート)新潮社、1967
青春失恋記 新潮社、1979 のち文庫  
空色のアルバム 構想社、1979 のち集英社文庫 
ノスタルジア美術館 求竜堂, 1981
言いだしかねて 父、太宰治そして愛、家庭を語る 対談集 主婦の友社 1982
マリちゃんの人魚姫 学校図書, 1982(学図の新しい創作シリーズ)
窓をふくエラちゃん 太田治子の童話館 講談社 1984
母の万年筆 朝日新聞社、1984 のち文庫 
心映えの記 中央公論社、1985 のち文庫 
私のヨーロッパ美術紀行 朝日新聞社 1985 のち文庫 
気ままなお弁当箱 中央公論社 1989 のち文庫 
ふたりの散歩道 PHP研究所、1990 「幸せの青いコオト」文庫 
万里子と私の美術館 朝日新聞社、1992 のち文庫 
ガルボ・ハット 母と娘とわたしの時間 六興出版 1992 のちPHP文庫 
天使と悪魔 朝日新聞社、1994 「万里子の色鉛筆」文庫 
空からの花束 中央公論社 1996.7
空の上のお星さま 清流出版 1998.8
絵の中の人生 新潮選書、1999 
青い絵葉書 新潮社、2001 
花の見た夢 講談社、2002 
星空のおくりもの 新潮社 2003.9
風の見た夢 講談社 2004.10
恋する手 講談社 2005.10
小さな神さま 朝日新聞社 2007.4
明治・大正・昭和のベストセラー 日本放送出版協会 2007 (NHKシリーズ)
石の花 林芙美子の真実 筑摩書房 2008
明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子 朝日新聞出版、2009
上記ウィキペディアより抜粋 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E7%94%B0%E6%B2%BB%E5%AD%90
<ウェブリブログ Amazonアソシエイト ここから -->
明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子
朝日新聞出版
太田 治子

ユーザレビュー:
太田治子さん 人生の ...
私は泣きました 太宰 ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



下記著書より抜粋

「生まれてすみません」
その一行の言葉を無断で太宰のものにされて、「生命を盗られたようなもの」と行方不明になった詩人がいた。太宰の親友の山岸外史の従兄弟の寺内寿太郎である。彼は、その一言を生み出すために自分の全存在をかけていたのだ。

トンカチの音を貸して下さるやうお願ひします。若い人たちの現在の苦悩を書いてみたいと思ってゐるのです。
そうやって保知氏の手紙を下敷きにして書かれたのが「トカトントン」である。

「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」
「斜陽」の中のこの象徴的なコトバも、そのまま母の日記からひきうつしたものであった。そのふたつがどんなに重く大変なものかわからずして、母はこの言葉を日記に書いていたのだと思う。
革命はロマンであり、熱い恋心につながる。しかし「未婚の母」になるという道徳革命は、いつまでもそちらをひっぱっていてはできないものだった。母はそこのところがよくわからなくて、苦しんだのだと思う。

戦時中に発表された中編小説の「正義と微笑」は、太宰の愛弟子であり太田静子の見合い相手となった堤重久の実弟康久氏の十代の頃の日記を整理して書かれたものだった。

昭和14年、美和子婦人との結婚の年に発表した中編小説「女生徒」は、若い女性のS子さんのノートを下書きにしていた。

太宰治は太田静子に向かって
「あなたはからだがよわそうだから、小説には向いていないと思う。日記を書きなさい」
といった。その言葉通りに日記を書きながら、母は太宰の「女生徒」も「正義と微笑」も、それぞれ他人の日記をもとにして書かれたものだということを忘れてはいなかったと思う。

「"斜陽の人"にあったら、私死にます」
新しい愛人の山崎富栄さんは太宰にそのようにいっていたという。

「山崎さんは、太宰の最後にしっかりとお供して下さったの。弱虫の太宰は、一人では死ねなかったの」
母は、そのようにいっていた。
母から妊娠を告げられたときに太宰は「これで一緒に死ねなくなった」といった。

「あなたが生まれなかったら、そうなっていたかもしれない。私は、死ぬのが恐い人間だから、何度も自殺を試みた太宰のような人の傍にいたらきっと死ぬのが恐くなくなると思ったの。でも太宰は人一倍、死ぬのが恐い人だということがわかったわ」

坂を少し上り城跡にでると、遠く海が見えた。
「僕はこういう城跡や墓地がすきなんだ。たくさんの死んでいった人間のことを考えると、心が落ち着く。僕は、いつでも死んでしまいたいと考えている」
「死ぬのが恐くないの?」
そうきくと
「恐くない、僕は人が恐いんだ、だから死にたい」
と答えた。
たとえ人が恐くても、生きていることはできる。私はそのように思う。
結局太宰は、人を恐いと思う自分自身にもっともおびえていたという気がする。太田静子は彼にとって、何らおびえを持たずにすむごく少数の相手であった。

「津軽」の冒頭も、胸に重苦しく伝わってきた。
ね、なぜ旅に出るの?
苦しいからさ。
あなたの(苦しい)は、おきまりで、ちっとも信用できません。
正岡子規36、尾崎紅葉37、斉藤緑雨38、国木田独歩38、長塚節37、芥川龍之介36、嘉村磯多37.
それは、何のことなの?
あいつらの死んだとしだ。ばたばた死んでゐる。おれもそろそろ、そのとしだ。作家にとって、これくらゐの年齢のときが一番大事で、

青森の芸妓にでていた最初の妻の小山初代とは弘前高校時代に出合った。結婚して6年目の昭和11年太宰がパピナール中毒治療のため入院中に、彼女は太宰の遠縁の青年とあやまちを犯した。そのことを知った太宰は、皆紙温泉で夫婦のカルモチン心中を図りそれが未遂に終わった後に、離別をした。太宰は、東京帝大仏文科に入学した昭和5年の暮れに、彼女と刈り祝言を挙げていた。しかしその直前に、まだあったばかりの銀座のカフェの女給田部シメ子と鎌倉の小動岬の岩場で薬を飲んでしまう。19歳のシメ子だけが絶命した。自分だけが生きてあどけない彼女を死なせてしまったという罪の意識におののきながら、妻の罪をゆるすことができなかったのである。彼女は、昭和19年7月に中国の青島でさびしく病死した。正樹ちゃんの生まれる一ヶ月前のことになる。

昭和17年に尾崎が太宰と阿佐ヶ谷の「ピノキオ」という店で顔を合わせたとき、太宰は酩酊状態だった。
「今度志賀直哉に逢ったら、傲慢てのはどういうことか、聞いといてくれよ、ええー。なんでえ、志賀直哉」

太宰の志賀への悪口は、激しかった。
「尾崎さんが大好きな志賀直哉というのはね、ポマードをべっとりつけて、フランス語をあやつるロシア貴族の家に住んでいる下男のおひとなんだ。泥臭いんだよ。他人の苦悩なんかご存じないんだ。芸術家というのは、他人の苦悩を信じられる人間のことなんだ。他人の苦悩が信じられなくなったらもう駄目なんだ」

「”病める貝殻にのみ真珠は宿る”というレールモントフの詩の一説があるんだ」
下曽我へ着いた晩に太宰はそういって、彼女に大粒の真珠をプレゼントした。それはあまりに大きすぎて、イミテーションのように思われた。
いずれにしても、母はそんなに嬉しくなかったという。真珠は、あまり好きな石ではなかった。更にレールモントフの詩を思い出すと、真珠は太宰の苦悩の結晶のように思われてきてみつめるのがくるしくなった。
「”斜陽”が完成したら、今度は青い石をプレゼントしたい。サファイアはどうかしら?」

女生徒 (角川文庫)
角川グループパブリッシング
太宰 治
ユーザレビュー:
知られたくない気持ち ...
いつのまにか流れてゆ ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



津軽 (新潮文庫)
新潮社
太宰 治
ユーザレビュー:
津軽にて酒三昧太宰の ...
朗らかな愛郷土心。太 ...
太宰治入門旅行雑誌を ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



斜陽 (新潮文庫)
新潮社
太宰 治
ユーザレビュー:
ああ、やっぱりね。自 ...
今だから、面白いもっ ...
革命家の母 本作品で ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子 太田治子著 朝日新聞出版 Take it ez !/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる